拝啓C様...

  • 2014.09.28 Sunday
  • 18:54
あれから何年過ぎたでしょうか。
引きこもりだった娘は全日制高校を諦め
通信制という選択肢しかありませんでした。

不登校になったのは貴女が家を出てからでした。
貴女の代わりに炊事、洗濯、掃除、そして買い物と
負担をかけてしまい申し訳ない思いもしましたが
それでも幸せな毎日でした。

高校を卒業した春、
ハローワークで見つけたのが大手食品製造会社のパートです。
就職活動することもなく適当に探した場所でしたが
働いてお金を稼ぐことに生きがいを見つけ、ずっと続いています。

現在は社員に昇格して責任者の地位で頑張ってます。
朝早くから夜遅くまで働く姿は何事も続かなかった貴女と正反対です。

子どもが邪魔な貴女とは
親権で争うこともなかった。
子育ても自ら望んだ犬の飼育も仕事も
すべて中途半端で投げ出す女。

10歳も下の男と半年で再婚
案の定、続かず離婚。
そのあげくが生活保護なんて
とうとう世間にまで迷惑をかけ
醜態をさらすに至っては言葉もない。

あれからいくつもの季節を経て
自立した子どもたちの視界に貴女はいない。



隣の賃貸マンションから子どもの泣き叫ぶ声が毎日聞こえる。
朝も夜も尋常じゃない雰囲気だ。
聞こえなくなった時が死を意味するなら
通報したほうがいいのかも知れない...
 

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