生まれてきてごめんなさい...

  • 2010.02.20 Saturday
  • 17:26

 男が毎晩家にやって来て母を虐めて行く。
母は苦しみ呻くような声でそれに耐えていた。


いつの間にか男は一緒に住み始め、
あたしの「お父さん」になっていた。
あたしがそう認めたわけじゃなく母がいきなり


「今日からこの人があなたのお父さん」
「だからお父さんと呼びなさい」


それで決まった。
「お父さん」と呼ばなければ母が怒る。
幼いあたしは無抵抗のまま知らない男の娘になっていた。


台所と小さなお風呂、
そして繋がるように並ぶ六畳と四畳半の部屋。
周辺には同じような作りの団地が立ち並んでいた。


雷雨が続いた夏の終わり頃から「お父さん」は仕事を辞め、
ずっと家にいるようになった。
夏休み最後の日、母は仕事に出かけ
家はあたしと「お父さん」だけになった。


あたしは嫌な予感から友達の家に遊びに行くことにしたが、
どこも最後の宿題で忙しく断られてしまった。
あたしはもう知っていた。
母と「お父さん」の毎晩の行為が何かを...


それはただただ恐ろしく忌まわしいものにしか感じられなかった。
二人きりの空間で視線だけが突き刺さる。
あたしは母を怨んだ。自分勝手な母を憎んだ。
性的虐待を予見出来たはずなのに、男を失いたくない一心で子供を犠牲にする。


あたしは「お父さん」を「お父さん」と呼ばなくなった。
反抗し母の言うことも聞かずにいたらある日殴られた。
無言の抵抗に男と母は殴る蹴る踏み付けるを毎日あたしに繰り返した。


たぶんこの時点であたしが死んだらこっそり始末していただろう。
殺意ははっきりと感じたよ。


「あたしは邪魔者」
「あたしはこの家にいてはいけない子」
「あたしはきっと死ぬ」
「あたしはきっと殺される」


誰かあたしを助けて...
でも誰もあたしがあたしだと気付かない。

今、何月?
何日?



義理の娘に6年間性的虐待を繰り返したとして、
強姦と児童福祉法違反の罪に問われた男(45)の判決公判が6日、甲府地裁で開かれ、懲役9年の実刑判決が言い渡された。

 
判決で、渡辺康裁判長は「被害者が被害を申告できなかったことをいいことに、欲望の赴くままに犯行に及んだもので、酌量の余地はない」と指摘した上で、「極めて悪質な犯行で常習性も 顕著な上、人格・心情を無視する態度も甚だしい。被害者が受けた精神的、肉体的苦痛は甚大で、被害者の健全な育成に重大な悪影響を与えた」とした。


 これまでの裁判記録や判決によると、男は義理の娘の女児が12歳から15歳まで、13回の性的暴行に及んだとして起訴された。検察側によると、家族が寝静まったころを見計らい、女児が9歳のころからわいせつ行為に及んだ。


 男は多い時で2日に1回乱暴し、裸体を撮影するなどの行為にも及んでいた。発覚による家庭の崩壊を恐れた女児は「私が我慢すればいいんだ」とひたすら耐え続けたという。
 男は以前、女児の姉にも性的虐待を加えていて、姉が被害を訴えたために夫婦は離婚。


 しかし、男はその後も元妻宅に出入りし、被害女児への行為に及んだ。
 生活保護を受けていた母親にとって、男の経済的援助はかけがえのないものだった。
男との間に子どももでき、完全に関係を断ち切ることはできなかった。
女児が今年6月、教師に被害を打ち明け、男が警察に逮捕されるまで虐待は続いた。


 義父への思いを「死んでほしい」と捜査官に吐露した女児。
「でも、そんなことができないことは私にも分かっている。死なないのならば、私にとっては同じこと。できるだけ閉じ込めてほしいとか、私が苦しんだよりも長く苦しめたいとは思わない。ただ、2度と顔を見たくない」と話したという。


 「家族としての結び付きを確かめたかった」と動機について理由にならない供述をした男。
 男は法廷で「何ということをしたのかと反省している。ただただ、申し訳ない」と涙声で話した。
 検察側は男の行為を「精神的殺人に等しい」とし、懲役15年を求刑していた。(一部略)



川崎市多摩区のアパートで昨年11月、市川愛芽(めい)ちゃん(当時3歳)が虐待され死亡した事件で、傷害致死罪に問われた住所不定、無職植松祐大被告(24)の判決が14日、横浜地裁であった。 川口政明裁判長は「身勝手な理由で激しい暴行を加え、刑事責任は重い」として、懲役9年(求刑・懲役10年)の実刑判決を言い渡した。


川口裁判長は判決理由で、植松被告が、愛芽ちゃんの母で内縁の妻だった飲食店員市川美穂被告(21)(同罪で公判中)と共謀して暴行したと認定。
「わずか3歳の女児に対し、昼夜を問わず、2人で多数回にわたって、代わる代わる腹を拳で殴るなど、残虐というほかない」と指弾した。


さらに、水を入れたペットボトルを粘着テープで両手首に固定したまま頭の上に掲げさせたり、上半身をひもで縛り、ひもをカーテンレールにくくりつけて長時間、立ち続けさせたりした虐待を、2人が愛芽ちゃんに行ったと認定。「虐待は日常的で極めて悪質。(愛芽ちゃんは)逃げ場もなく、苦痛の中で息絶え、哀れだ」と述べた。


植松被告はこの日、上下黒っぽいジャージー姿で入廷。最後に川口裁判長から「愛芽ちゃんの冥福を祈り、よく反省して下さい」と諭され、小声で「はい」と答えていた。


愛芽ちゃんの母、市川被告の判決は15日。
(2009年5月15日 読売新聞)幼児虐待死で24歳男に懲役9年内縁の妻との共謀認定…横浜地裁


ご飯食べてない。
生まれて来てごめんなさい...

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  • 2017.11.20 Monday
  • 17:26
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    コメント
    気分の暗くなる事件が急激に増えましたね
    ストレスや欲求のはけ口にされた子供は
    身近な両親に憎まれ、愛されることを知らずに死に
    または一生かかっても消えない傷を抱え
    それでも生きて行かなくてはいけない。
    なんて残酷極まりないんでしょう
    一方では過保護に育てる親もいてモンスターペアレンツと呼ばれたり
    なんだかおかしな事が起きているように感じます

    私も人の親ですが聞きわけの無い子供に
    ついカッとして怒鳴ってしまうこともあり、
    偉そうなことは言えません
    しかし叱った後は特にたくさん抱き締めます
    今のはちょっと叱り過ぎたね、ごめんね、と謝ります
    少なくとも自分は「人間」として存在できていると自信を持っています

    こういう虐待を行うような、もはや人間ではない生き物達を
    どうして今の司法は死刑にしないのでしょうか?
    命を奪っているのに。心の殺人を犯しているのに。
    不思議でたまりません
    • 2010/02/21 1:02 AM
    2010/02/21 1:02 AMさん。

    精神的殺人と殺人、それも虐待によるもの。
    抵抗出来ない相手、もしくは抵抗出来ない立場にある相手に対して行う卑劣なものです。
    立場を利用するという意味ではパワハラやセクハラも同じですが。
    子どもに向ける暴力は家庭という密室の中での犯罪で許される範囲を超えています。
    確かに刑が軽すぎますね、それは思います。

    自分は基本的にどんなに苦しくても連れ子再婚には反対です。わざわざ虐待の道を用意してやってるようなものだと考えるからです。
    すべてがそうだとは言いませんが、子どもの立場からすれば新しい親など赤の他人でしかありませんから。
    養子縁組などは厳しい条件がつけられるのに再婚の場合はそれがなく虐待の温床になっているからです。

    死んでいった子どもたちや傷をおった子どもたちは表面に出ている数字以上いると思います。


    • まこと
    • 2010/02/21 10:10 PM
    私は言葉の虐待でそだったので、よく父親からは

    お前は人を不幸にする。

    反抗期の時は、お前がいると家庭が壊れてる。お前のせいで。

    結婚して子どもが出来ても、お前は子どもを不幸にするんだ。……と三時間の怒鳴る説教で危うく流産するところでした

    今年で30になった私ですが、たまにキツオンがでてしまいます。

    親に成ってわかったことは、子どもは愛されるためにうまれてくるんですょ

    母親は、母親である前にひとりの女性で、1人で育てるのってすごく寂しさからか女になってしまったんですね……

    でも、母親は選ばないと、きづかないといけない。
    ニートなクソジジイと子ども、どちらが大切かを。

    私は家が嫌で18で家出してすごい楽になりました。

    生まれてきて、この先いろんなことがありますが、すべて試練です。

    あなたは生まれてくるべくしてうまれたのです。

    年取るごとに、わかることもある。

    生きててよかったとおもえる出来事に巡りあえることをいのっています。

    • あすか
    • 2017/07/01 10:34 PM
    助けてくれるのは、自分が行動したときのみ。

    今は、つらくても負けないで

    助けてくれるのチャンスをみのがさないで
    • あすか
    • 2017/07/01 10:36 PM
    あすかさんも苦しんだのですね。
    そして親になり新たな感情を抱くようになる。
    そう、子どもは幸せになるために生まれてきたんです。

    その当たり前が当たり前にならず
    不幸な檻の中で苦しんでる子どもがたくさんいるのも事実。
    男と付き合うのは自由だけど家の中には入れないで欲しいです。

    再婚、内縁、同居、聞くだけで虐待を疑ってしまいます。
    • まこと
    • 2017/07/02 7:52 AM
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