幻想を現実にするのは無理な話...

  • 2013.11.10 Sunday
  • 19:45
「経営をなめるなよ!」

半沢直樹の言葉が聞こえてきそうだ。

「ニート株式会社」
全員が株主で全員が取締役。その人数じつに170人超。
自由で縛られない、そして誰にも命令されない。
全員が対等。 そんな会社とは言えないような会社が生まれる。

嗚呼、なんて甘いんだろう。
会社というすでに構築されている人間関係の中に入っていく勇気もなく、
傷を舐め合うような場所で金など稼げるわけがない。

こんなところに出資や貸付をする個人や法人などあるわけもなく、
あるとしたら自腹を切る親達くらいか。
あと税務処理はどうする?年金保険関係は?
それら全てを維持していく固定費は?

会社というものは仕事が先にあって作るもので
それを逆にして、さあこれからどうするって もうその時点で終ってる。

ユートピアなんて存在しないし、
幻想を現実にするのは無理と共産主義の失敗でわかりそうなことなのだが。
嫌なことから逃げてやりがいだけでメシが食えたら誰も苦労しない。

生きるということ仕事をするということはそれ自体が闘いなんだ。
指揮命令系統がない組織など
「船頭多くして船山に登る」のことわざ通り。

不平不満が渦巻き、空中分解するのも時間の問題だろう。
理想郷を夢見た共産主義でさえ指導者がいた。
しかし、結局のところ物事が前に進まないため
指導者は残虐な独裁者になり国民から生きる希望を失わせた。



アルバイトも含め一度も働いたことがない人もいるらしい。
とりあえず家から出るという行為が出来たことだけは評価していいかもしれない...
ブログランキング・にほんブログ村へ

暗黙のカルテル...

  • 2013.11.04 Monday
  • 09:55
川の上流は険しく狭い谷があり
それを堰き止めるダム湖もある。
本流の流れはいくつもの支流を吸収し
やがて大きな川幅をつくり海へと続く。

これを会社に置き換えてみると
川上には特別な法人しか入り込めない狭き門があるように感じる。
それは歴史が古くそこを先に押さえた大資本だ。

下流の川下は幅も広く参入障壁が低い小売や飲食、中小零細、
はたまた介護といった多数の職種が並ぶ。

昭和電工のように戦前から自社で多数の水力発電所を作り、
送電線鉄塔をいくつも建て各工場まで電気を繋ぐ会社がある。
変電所も当然自社保有だ。
そのエネルギー、インフラ設備は現在まで受け継がれている。
新興企業が太刀打ちできるレベルではない。

大企業というのは電力まで自前で調達するのだ。
電力会社に依存しない会社所有の火力発電所もある。
そういった川上素材産業は
為替や国際資源価格、海運のバルチック指数を価格に簡単に転嫁して来る。

川下は最終消費者と直結するためそのままの価格転嫁による値上げは難しい。
誰にでも出来る仕事が多いため競争もキツく
値上げどころか値下げで疲弊してしまう。

当然、売り上げは上がっても利益は出ない。
利益を出すには損益分岐点を下げるしかない。
こうして川下企業は労働者を安値でこき使いブラック化していく。

川上企業はどこかが値上げを表明すると必ず他社も追随する。
暗黙のカルテルがそこに存在する。
それは少数の大資本にしか真似のできないこと。
三井、住友、三菱など旧財閥系がそれにあたる。

下流にある多数の会社は
無抵抗のまま価格決定権のある大企業の要求をのまなければならない。
原発問題など日本が抱える課題は多いが
しわ寄せが来るのはいつの時代も依存するしかない中小零細だ。



ブログランキング・にほんブログ村へ

三陽商会8011

  • 2013.08.04 Sunday
  • 19:35
依存とはなにも男女関係に留まらない。
企業間同士のもたれ合い、馴れ合い。
特に外資にブランド依存する恐ろしさは想像を絶する。

強力な自社ブランドを持たない三陽商会は
その売上げの半分をバーバリーに依存してきた。
しかしそのライセンス契約が2015年6月で終了する。

今、バーバリー本社は時間をかけ着々と手を打ってきてる。
もはや三陽商会は彼らにとって用済みの存在なのかも知れない。
外資は冷酷だ。長い付き合いでも平気で切る。恩義すら感じない。

バーバリーの知名度はご存知の通りだ。
三陽商会は確かにバーバリーブランドを利用し利益を得ていたが
ブルーレーベルやブラックレーベルを立ち上げ貢献もしてきてる。
しかし彼らにとってはもうどうでもいいことなのかも知れない。

個人的な感想だが契約延長は絶望的だと思う。
三陽商会と手を組む三井物産も次の手を考えポールスチュワートを買収したが
ブランド力としては到底バーバリーに敵うはずもない。

三陽商会は契約延長なしを見込み手を打ってきてるように見える。
それには焦りすら感じる。 会社はもちろん否定するが...

希望退職者募集の募集人員230 名程度の予定のところ 応募者数は40名上回る270名。
発生する特別退職金と再就職支援に係る費用については
平成25年12月期第2四半期決算において
約31億円を特別損失として計上する予定だそうだ。

東京都江東区にある潮見ビルの土地建物をセンコーに140億円で売却。
帳簿価格との差額26億円の特別利益を見込む。

三陽商会は、展開する全事業の内、6つのブランドを主力事業として掲げており、
その中でもポール・スチュアートを最重点ブランドに位置づけています。
とのニュースリリース。

三陽商会に罪はないが投資先としてはとても危険な会社だ。
先が見えないことほど怖いものはない。



ブログランキング・にほんブログ村へ

終焉と新たな始まり...

  • 2013.05.12 Sunday
  • 22:14
絶対的貧困は諦めを生むだけだが、相対的貧困は妬み嫉みを生む。
共産主義は金持ちを貧困層に引きずりおろしたが、
貧困層は貧困層のまま変わらず、豊にはならない。
むしろ監視下の平等に恐れおののくようになってしまった。

格差社会に対して溜飲を下げたのも束の間
統制された全体主義国家は国民の自由を奪い
革命の名のもと強制労働を義務付けた。

自由な言論は反革命分子として粛清され
欲望などの煩悩はブルジョワ思想として追い詰められる。
レーニン、スターリン、毛沢東、ポルポト、金一族。
残虐な共産主義者達は独裁者として君臨し国を私物化した。

市場主義経済は確かに格差を拡大させ
あらたな貧困層を増加させるのは間違いないが
監視下で孤独死すら許されない社会よりはマシだ。

政権交代で民主党に政権が移ったことも決して無駄ではなかったと思う。
確かに国民は大きな損失を被ることになったが
もう二度と同じ過ちを繰り返さないだろう。



やはり政治は大人の世界。
子どもが実験する場ではなかった...
ブログランキング・にほんブログ村へ

三菱製紙3864

  • 2013.04.22 Monday
  • 21:13


創業岩崎家直系の歴史を持ち
三菱グループの中でもプライドの高い三菱製紙。
そのプライドゆえ業界再編から取り残されてる。

製紙業界はご存知の通り王子製紙と日本製紙の二強があり
第三の勢力として三菱商事がいる。
三菱製紙がこの三菱商事との関係で今後どう動くかが注目される。

商事が化学紙会社を製紙に譲渡したのも ある意味三菱グループ内での支援だろうし
スリーダイヤの威光は相変わらず凄いものがある。

組織の三菱と言われる旧財閥グループ
その頂点に君臨する三菱金曜会28社の中に両社は存在する。
他の旧財閥よりも強い繋がりがあり
経営の根本理念として「三綱領」を共有している。

業績の下り坂に東日本大震災と弱り目に祟り目で
どん底状態にあったがここ数年でだいぶん持ち直してきてる。
おそらく三年くらいのスタンスで見れば改善はかなり進むと思う。

株価的にはかなり出遅れているが 買われ出すと軽い株数だ。
業績が先になるか業界再編の思惑が先になるかわからないが
仕手化も含め面白い存在だと思う。

自分のようなアウトサイダーは
2ちゃんの掲示板くらいでしか内部事情はわからない。
不平不満がうずまくのは儲かってる会社も同じだが
その質が読んでいて違うような気がする。

文句を言いながらも誰も辞めない。
これが三菱の三菱たる所以のような気がする。

しかし、したたかなのは王子製紙。
転んでもただでは起きない。
TOB失敗でも三菱製紙に資本提携で釘を刺し三菱商事を牽制する。

三菱製紙は三菱商事の支配を暗に拒否する。
王子製紙は三菱製紙のプライドを利用する老獪さ。
三菱グループの一枚岩を崩す作戦は当面は成功しているようにみえる。
TOB失敗の怨念か...

製紙業界再編を目論む三菱商事の出方と
複雑に絡み合う大企業同士の思惑。
今後、目が離せないのは間違いない。



フォークリフトはもちろん三菱重工。
子会社の隅々まで財閥系の影響力が及ぶ...
ブログランキング・にほんブログ村へ

クラボウ3106

  • 2013.03.04 Monday
  • 21:38


1888年設立の倉敷紡績ことクラボウ。
その歴史の古さから全国各地に豊富な不動産、工場を持っている。
土地の質は優良で保有する自社工場を除く賃貸用不動産だけでも
含み益は300億円を超えると思われる。

いくら不動産を持っていても価値のないものでは意味がない。
そういった意味では金を生む賃貸用不動産に厚みがあるクラボウは
市場株価との乖離を埋めるには時間はかからないだろう。

圧倒的な金融緩和は間違いなく資産インフレを引き起こす。
不動産や株といった資産が値上がりするのは必然だ。
しかし悲しいかな、相変わらず非正規雇用の拡大は続き
給与所得は追いつかず物価だけが上がる可能性は高い。

現金の価値が相対的に低くなるのがインフレだ。
貯金は実質目減りするのだが、日本人のメンタリティは変わらないだろう。
堅実に生きるのが美徳であり投資は悪というのが大勢だ。
頼りにする年金がその投資で運用されてる矛盾に目を背け流されるように生きる。
きっと思考停止状態がいちばん心地いいのだろう。



さてクラボウだが、子どもだったクラレは世界的大企業になり
日経225銘柄にも採用されている。
三菱グループのような強固な繋がりは今はない。
本来だったら大原グループとして繋がっていてもいいと思うのだが...

クラレのHPにはクラボウの記述はいっさいなく
唯一共同出資での経営だった倉敷国際ホテルからもクラボウは手を引き
ホテルはクラレの完全子会社になった。

時価総額、規模、技術力ともに圧倒的な差をつけられ親の面目丸つぶれだろう。
しかしクラボウなくして今のクラレはないわけで
倉敷に残る近代化産業遺産アイビースクエアは両者の源流だ。

クラボウに派手さはない。
しかし借金も多くないしそれ以上に
現金や有価証券、不動産等の含み資産を数多く持っている。

たとえば岡山地盤で地銀上位の中国銀行株を
3月19日現在で1488円を455万株を所有している大株主だ。
中国銀行の初代頭取がクラボウの社長という姻戚関係でもあるが。

地銀の中では非常に財務体質の良い銀行。
金融緩和で銀行株は上がりクラボウの資産はさらに増えるだろう。
今でも実質無借金経営なのだがさらに財務体質は強化される。

事業利益は細々としたものだが、赤字でもない。
配当は期末一括で5円と高く、長期保有前提の銘柄だろう。
資産インフレ対策には格好の会社だと思う。



昨今の情勢なのだろうか、市場カテゴリーに関する記事の閲覧が増えている...
ブログランキング・にほんブログ村へ

隔離...

  • 2013.02.17 Sunday
  • 16:52
今の自分が左か右かと言われれば右寄りです。
あくまで寄りなわけで左に幻滅してると言ったほうが正解かもしれない。
今回、労働問題のサイトをリンクしたけど
労働者自身にもかなり問題がありそうな案件も見受けられる。

自身の昇進の遅れを逆恨みして会社と闘う正社員や元正社員には同情もできない。
彼らは下を見る姿勢はとるものの結局上しか見ていない。
過酷な現状は非正規や下請け、孫請けのほうがはるかに上だ。

それはトヨタ正社員達の賞与を見ればわかる。
多くの下請を泣かせて吸いっ取った金だ。

トヨタはまだいい。驚くべきはユニクロだ。
地元であっても全員、1人暮らしをさせるのがユニクロの徹底した方針。
実家の親兄弟から引き離すことで、なるべく相談をさせない。
毎日の長時間労働を(親族の助言で)おかしいと気付かせないという巧妙さ。

あの残虐なクメールルージュを彷彿させる家族、親子の分離。
無賃残業があれば店長を降格させるという人質作戦。
社内の人間関係の弱みにつけ込んだ悪質さには驚かされる。

こうして社員達は沈黙の奴隷となり
店舗とは名ばかりの見えない牢獄に隔離される。
急成長の裏には影はつきもの。
日々の糧のため、多少の犠牲には目をつぶるしかないか。



辞めるも自由、残るも自由。
それだけが救い...
ブログランキング・にほんブログ村へ

死臭...

  • 2012.12.01 Saturday
  • 21:26
腐る直前が一番美味しい。
死臭を嗅ぎつけハゲタカどもが寄ってくる。

外面を気にする会社は身の丈を超えた自社ビルを建てる。
収益を生まない自社ビルは資金繰りを厳しくさせる。
見掛け倒しの図体を維持する為に内面を誤魔化す。

粉飾された決算は何年にも渡って続き 、疲弊感は隠しようがなくなる。
綺麗に化粧された外面は内面の化粧を連想させる。
だから自社ビルを建てた会社は市場では要注意なのだ。
全てがそうではないが独裁オーナー経営者の場合は当てはまるだろう。

倒産は突然死ではない。
必ず兆候がある。 過剰な設備投資は市場がダブつけば致命傷だ。
なにもシャープやパナソニックだけの話ではない。

山口県にある大手化学会社。
数年前まで財務内容の良好さと業績が評価され
市場では2000円以上の株価だったのが今は100円台前半まで暴落してる。
その間に2回のファイナンスだから実際はもっと酷い。

需要を見込んだ大型投資が裏目に出た格好だ。
シャープにしろこの化学会社にしろ
経営者の舵取りが従業員、下請け、株主を地獄に落とす。



死臭がする...

ブログランキング・にほんブログ村へ
 

企業城下町...

  • 2012.06.17 Sunday
  • 19:45
まるでタイムスリップしたかのような感覚を覚えた。
どこかで見たことのある景色。
綾部に来たのは初めてだけど 昔はこんな企業城下町が全国にあった。



面影...

社宅があり企業病院があり独身寮がある。
社宅は木造の平屋で、グラウンドも公園も集会所もある。

会社が社員の面倒を丸ごと見ていた時代。
社員は安心して身を任せ
その妻や子供たちはその庇護のもと安定した生活を送る。

もう時代遅れとなった光景。
昭和のどこかに置き忘れてきたものが ここ綾部のグンゼに残る。
グンゼの広大な敷地はこの町の誇りなのかもしれない。
誰もが知ってるグンゼが生まれた場所 。
もちろん今も操業はしてるんだろうけど 静かに時代を刻んでる気がする。



このグンゼの建物は 経済産業省から近代化産業遺産「綾部市の製糸関連遺産」にも認定され、 また京都府景観資産登録されてます ...

ブログランキング・にほんブログ村へ


 

ヴィレッジヴァンガード...

  • 2012.06.10 Sunday
  • 18:33
ヴィレヴァンことヴィレッジヴァンガードは毒のある面白い空間だった。
でももう解毒されたらしい。
久しぶりに覗いたらどこにでもある下らない雑貨屋になっていた。
今まで置いてあったものがない。
サブカルは淘汰され、上品な店に衣替えか。

一応、ここも上場企業。
世間を気にしてエロ、グロ、タトゥーなどを排除し
親子連れでも安心して入れる店へと変身。
もうこうなると企業の自殺行為だね。

この会社、ダメになるんじゃないかな。
なんとなくそんな予感。
良識?ある大衆に迎合した瞬間、その価値を失ってしまった。
もうなんの魅力も感じないし 行く気も失せた。

郊外のショッピングセンターに出店してる時点で終わりか。
テナントとしても良識を求められるから
反社会的サブカルはご法度なわけだ。



終わったよ、ここ 好きだったのに残念だ。
そういえば首にタトゥーのあった店員の女の子 いなくなってた...

ブログランキング・にほんブログ村へ


 

PR

calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2024 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

recent trackback

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM